おかあさんになった

娘を産んで、1年3ヶ月が経ちました。
破水から始まり、陣痛も自然とはじまってとんとんと進み、娘さんが骨盤の中で頭を回していくのを感じたり、陣痛に漂うようにして乗り越えて確かに自分で生んだんだ!と思っています。そしてすぐにおっぱいを口に含ませて、母乳をあげてきました。たくさん抱っこもして、いつも一緒に抱っこやおんぶでお出かけもしてきました。
でもなぜか、「あれ、この子は、わたしが生んだの?」「わたしから出てきたんだよな。わたし、生んだんだ。」という思いがどうも抜けずにいました。「おかあさんになった」という実感が今ひとつ湧いてきていないように思いました。(こんな風に思ったりするのですが、とっても大好きで愛おしい存在です。)
この不思議な思いがどうして抜けていかない、実感が湧いてこないのはどういうことなんだろうと思っていました。

そんなある日、ふと自分の腰のあたりに手を当てた時に干からびたご飯粒がいくつかついているのに気付きました。
「あ、これ○○ちゃんの手についてだんだなぁ〜!」とつぶやきながら、抱きついてくれた時に付いたものだとわかりました。そして「こうして自分では決してつけないようなところにご飯粒をつけるようになって、おかあさんになったんだなぁ」と思いました。

また部屋の掃除をしている時に干からびたご飯粒やひじきが転がっているのも見つけた時にも
「今まで一人で生活している時には、こんなの落ちてなかった。ちいさい人と一緒に生活しているってことなんだなぁ。おかあさんになったんだなぁ」と思いました。


やっとやっと、わたしはおかあさんになったんだなぁと実感することができました。
「おかあさんになった」という実感は、人によって全然感じる内容もタイミングも違うんだなぁと思いました。
いろんなおかあさんに
「どんなことで、どんなタイミングでおかあさんになったんだという実感がわきましたか?」聞いてみたいなとも思いました。

きっとそれぞれがとても素敵なものだろうなぁと思います。

服に干からびたご飯粒がついていると「また〜!」と文句を言っているようだけど、実はうれしかったり、喜んでいたりします。

娘が大きくなったら、伝えてみよう。

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