2017.6.4

先週のことになりますが、5月27日に「だっことおんぶの大勉強会」があり参加してきました。
午前中にシンポジウムがありました。

だっことおんぶの研究所の園田正世さんの「だっことおんぶの変遷と文化の歴史」
産婦人科医の村上麻里先生の「母子関係の構築におけるだっことおんぶ」
理学療法士の谷口美土里さんの「だっことおんぶの姿勢がもたらす発達への効果」

どのお話もとても興味深くおもしろかったです。お話を聴きながら、うんうんと頷くことも多かったです。たくさんの方にこのお話を聴いてもらいたかったなと思いました。それぞれの専門家としての視点でお話をされていて、昔からあるだっことおんぶが、どれだけ深いもので、母子の関係や子どもの発達に強く影響を与えるものになるのかということを改めて感じました。
今、わたし自身もだっことおんぶのことを学んでいて、今までに触れ合うことの大切さはわかっていたつもりでしたが、こんなに子どもに影響を与えるもので、親子にとって肌と肌をあわせること、くっつくことがなんとも愛おしいものだと今までこれほど思っていなかったと思います。
大勉強会の最後にいろんな方が、お子さんをだっこやおんぶをしている画像がスライドで流れました。それを見ながら、どの画像もとても愛おしく思えて涙が出ました。

会の後の懇親会にも参加させていただきましたが、そこで「たくさんだっこもおんぶもしてきたつもりだけど、もっとしておけばよかったなぁと思う。」というお話がありました。その事を聞いていて、卒乳をした時におかあさんたちが振り返ってみた時に、「もっと吸ってくれている時の顔をよく見ておけばよかった。とても愛おしい顔をしていたのに、目に焼き付けておけばよかったなぁ。」とお話をされることがあります。それと一緒なのだなと思いました。
授乳をする期間は、個人差がありますが、その子の人生の中ではごくごくわずかです。だっこやおんぶとなるともう少し期間は、長くなるけれど大きくなっていくとだんだん機会が減っていきます。ある程度大きくなってしまうと、海外のようにはいかずハグをする機会もなかなかない状態です。そうした時に、ちいさな時にどれだけ触れ合って、匂いや温かさ、感触などを感じ合ってその瞬間を共有できているかということが、とても大切になるように思いました。

普段、赤ちゃんがいたりして、毎日の子育てに追われることは多いと思います。
本当に毎日のことですし、おかあさんたちはとっても大変だと思います。しかし、目の前のお子さんは着実に日々大きくなっていて、手元から羽ばたいていく時期が近づいていることにもなります。ふと気づいた時にでも、たくさんぎゅーぎゅーをしてもらって、いろいろあるお家のことやお仕事のことなど一瞬忘れてもらって、くっついているその瞬間を味わってみてください。何事にも変えられない愛おしい時間なのではないかなと思います。

森美術館で開催中の「N.S.ハルシャ展」にあった作品。 作品名は忘れました。。

森美術館で開催中の「N.S.ハルシャ展」にあった作品。 作品名は忘れました。。